トイレバイクに誤解、照会殺到…用は足せません
住宅設備大手「TOTO」(本社・北九州市)が環境への配慮をテーマに製作した、
家畜の排せつ物などを発酵させたバイオガスを燃料に走る「トイレバイク」が、思わぬ波紋を広げている。
座席に便座を使用したため、海外のメディアが「人間の排せつ物で動く」と誤って報じ、
同社がホームページに「トイレ利用は不可」と掲載する事態に。同社担当者は「関心を持たれるのはうれしいが…」と困惑している。
同社は、環境重視の企業姿勢をPRするため、このバイクを考案し、自社で製作した。
中型の3輪タイプで、約300キロ走行可能な容量のバイオガスをためられるタンクを、便座を使った座席の後方に取り付けているのが特徴。
二酸化炭素の排出量をガソリンの半分程度に抑えられるという。
このバイクで北九州市の本社から東京まで向かうPRイベントが企画され、10月6日に本社を出発。
翌7日、このイベントを知った米のインターネットニュースサイトが「座席の中に人の排せつ物をため、バイオ燃料に変えて走るバイク」と紹介した。
別のニュースサイトも「用を足して燃料を補給しながら運転可能」と報じ、米欧のメディア10社以上から「本当に人の排せつ物で走るのか」などと問い合わせが殺到した。
このため、同社は「シートの便座をトイレとして使うことはできません」と、ホームページに日本語と英語で掲載。
バイクが17日に神戸入りした際は、松蔭高校(神戸市灘区)で開かれたイベントでも、スタッフが「実際に用は足せません」と説明するなど、誤解の払拭に奔走した。
同社は「誤解されたのは何とも複雑だが、予想以上の反応はありがたい。ただ、正しい情報は伝えたい」と、11月2日の東京到着まで立ち寄り先でPRを続ける予定だ。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20111022-OYT1T003...
返信する