とてもニッチな世界の話だが・・・ 
   アーチェリーのね、弓のマーケットがまさにこんな感じになったよ。 
 それまで日本のYAMAHAかニシザワかアメリカのHOYTの3択で、 
 それぞれとにかく高価だった。 
 そのかわりやっぱり品質はいいし、弓が破損することなんて滅多にないし 
 それこそ、1994年に製造された弓でさえ今も現役で使えるほどの耐久性と品質。 
 ところが、2000年代に入って韓国メーカーがこぞって安い弓を世の中に出してきた。 
 みんなそっちに走り、2002年にとうとう高いけどいい弓=いいけど高い弓を作ってた 
 YAMAHAはアーチェリー業界から撤退、ニシザワは倒産してしまった。 
 世の中韓国製の弓か、それに追随して粗悪な弓を作り始めたアメリカの 
 HOYT社しか生き残らなかった。   
 で、今、どうかっていうと、あれから10年たった今も、韓国製の弓の品質は上がらず 
 「破損」が当たり前の弓なんて消耗品という認識になってしまった。 
 20年前の弓でも十分に使えるYAMAHA製と違い、いまの韓国製はいつ破損するか 
 わからないので試合でも予備の弓が必要になるような有様。   
 今回のロンドンオリンピックでもみんな1人2つの弓を持ってたけど、 
 例えば韓国の弓が出る前のアトランタやバルセロナのときは、 
 オリンピックでさえ予備の弓なんて概念さえなかった。 
 弓はそう簡単には破損しないもの、というのが常識だった。   
 やすかろう、わるかろうの韓国製が蔓延し、品質がさがり、それまでありえなかった破損が 
 あたりまえになり、品質第一で売ってた国産メーカーは市場から姿を消した。   
 家電も同じ道を歩みつつあると俺は思うよ。 
 このまま弓のように、国産メーカーは駆逐されていくんだろうな。 
 そして、市場には安くても品質の悪い粗悪品がでまわり、いつしかそれが「あたりまえ」の 
 品質として認知されていくんだろう。   
 ま、高いからといって国産メーカー製品を買わなかった我々が悪いわけだが。
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