Suzuki RG250γ
レーサーレプリカ・ブームの火付け役として名高い初代ガンマ。
250クラス初のアルミフレームや登場時クラス最強パワーを誇った水冷2気筒エンジンなど、レプリカ度の高さを物語る物はいろいろあるが、何より
同じくレプリカ的で登場も先のRZ250Rには無い装備が、スーパースポーツで初めてだった車体に固定された大きなカウル。
それまでは陸運局の規制が厳しく、CB750Fインテグラの様なツーリング系のBMWっぽい大きいカウルが少しあった程度で、規制を緩和したものの、
暴走行為は減らしたい当局が最も嫌う「戦闘モードな雰囲気」を売りにして「伏せ姿勢でスクリーン越しに前が見え、風を斬る」カウルは日本では最初。
その「熱いレーサーと同じ気分が味わえる装置」としてガンマがレプリカとしての地位を他車(RZ250R)よりもグッと高めていた。
因みに、250の馬力自主規制値を決めてしまったのもガンマで、
'82年6月,VT250F=35馬力 → '83年2月,MVX250F=40馬力 → MVXと同日,RZ250R=43馬力 → MVX,RZの約3週間後ガンマ=45馬力
と数日で出力数値がどんどん上がってく馬力競争状態が始まってしまい、業界自ら「45馬力で止めましょう」と規制に乗り出したのかなと。
(当局から「おい、いい加減にしておけヨ」と肩を叩かれたのかも…)
また、タコメーターの目盛で3,000回転以下が無い(3,000回転以下では針が動かない)という破天荒ぶりもガンマが最初だった。
尚、現代では年間に3千台売れればヒットに近いが、初代ガンマは年間3万台売れたとされ、ブームの点火役を十分果たしている。
返信する